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すっかり過ごしやすい季節となりお陰様で毎日忙しくしております。
ふと気がつけば雑記の更新が滞っておりましたが、SNSの投稿もしているとついつい疎かになりがちです。
早速本日のお話ですが、友人に言わせると建築設計は暗黒のベールに包まれている職業らしいのです。
確かに建築設計事務所という所は日々の生活とはあまり関わりがないので、そのように言われるのも解ります。
また、ホームページをご覧いただいても完成した建物のカタチは判るかもしれませんが、完成までのプロセスまでは判りません。
したがいまして今回は建築の設計とはどのようなことを行い、どのように進んでいくのか、これを住宅の設計を例に紹介してみたいと思います。
建築家それぞれ多少の違いはあると思いますが、当事務所では以下のような流れで設計を進めています。
家づくりの始まりですが、大抵の場合はクライアントから問い合わせをいただき相談を受けるところから始まります。
オフィスは愛知県の名古屋市の中心辺りの大須という街にあります。
相談内容は様々ですが、予算に対して可能な住まいの規模やデザイン、狭小地や傾斜地、変形した敷地に建てられるかなど、土地に関することまで丁寧に説明していますし、時にはご一緒に土地を探すようなこともあります。
既に敷地が決まっている場合には、その場所に出向いての相談や質問を受けることもあります。
設計事務所の大きな特徴としては、ハウスメーカーと比べるとご要望に対応できる幅が遥かに広いところでしょうか。
その自由度の高さは設計の専門家であるからに他なりません。
相談を経て設計の依頼を受けると住宅設計の業務が始まります。
設計業務は大きく分けると「基本設計」「実施設計」「工事監理」という三段階に分類できます。
仕事はこの三段階の順番で進んで行き、期間の合計は約1年です。
これをまず念頭に置いてください。
また、設計事務所では新築、リノベーションのどちらの設計も行います。一戸建てからマンションまで規模も幅広く対応します。
ではまず、基本設計とは何か説明します。
お施主さんのご要望を聞き、敷地を調査し、建築法規を調べて、まずはゾーニングを始めます。
これは大まかに空間を分類して配置する作業ですが、これから始まる設計の最初の一歩となります。
次にゾーニングを元に平面プラン(間取り)を検討しながら同時に立面(外観)と断面も考えます。
平面、立面、断面共にスケッチを描きつつ、エクステリアもインテリアも想像を膨らませていきます。
最初から空間を3次元的に考えておかないと後から辻褄を合わせる作業をしなくてはならなくなるので、これらはとても大事な工程です。
更にはアプローチや周囲状況と建物の関係、給排水設備や空調設備の配管ルート、電気設備の配線ルート、もちろん構造の梁や小屋組も念頭におきながら屋根のかけ方まで考えておきます。
これらを踏まえつつご予算に納まるように検討することも大切です。
こうしてプランが出来上がったらお施主さんにプランを提案します。
所謂間取りの提案ですが、ここまででも考えているのは間取りだけではありません。
間取りは住宅にとってかなり重要なものですが断片的なものでもあり、間取り以外にも大事なことが沢山あるので最初の段階から建築空間に関わる全てを検討します。
それから、提案するプランはこれという一種類の場合もあれば、どちらも捨てがたい二種類の場合もあります。
ここまででだいたい設計業務の2割くらいまで進んだ感じです。
この最初の提案を元に空間の魅力を高めるべく基本設計を煮詰めていきます。
打ち合わせを何度も繰り返して基本設計が固まったら次は実施設計へと進みます。
実施設計では、工務店が工事を滞りなく行う為の図面を作成します。
基本設計で作成した図面を更に詳細に描き、各部の確認も同時に行なっていきます。
工事を行う職人さんが解るように図面を描いていくと、住宅であればだいたい40枚〜50枚ほどになり、規模によってはそれ以上になります。
この段階で、構造家さんとも打ち合わせを行い構造計算を行います。
耐震性能も手抜かりは無くしたいと考え10年以上前から耐震等級3相当で設計を行なっています。
そして、実施設計の図面を全て描き終えたら、工務店に見積もりを依頼します。
殆どの皆さんが気になるであろう工事金額の話も少し書いておきます。
設計料と比べても圧倒的に大きい金額になる工事金額ですが、建築は金額を比較し難いものであります。
何故なら、一棟一棟が一点物である為に比較対象が無いからです。
つまり別の建物と比較しようとしても共通の基準が無いので比較にはならないのです。
唯一、比較ができる手段は一つの設計図面で相見積もりを取ることのみです。
しかし、これにもメリットやデメリットがあるのでお会いできた時にでもお聞きください。
なんだか曖昧な話になってしまいましたが、一つ言えることは適正価格で施工が行われるように仕事をしています。
さて、工務店から見積もりが出てきて、希望する金額で合意できたら工務店とお施主さんは工事契約を行います。
いよいよ建築の工事が始まる訳ですが、設計事務所としてはここから工事監理が始まります。
工事監理とは、建築士の責任において工事が設計図通りに施工されているかいないかを確認する仕事です。
これをしっかりと行わなければ、ここまで行なってきた打ち合わせも沢山描いた図面も全て意味がなくなるのでとても重要な業務であります。
そして建物が竣工すると竣工検査を行い、これが工事監理の最後の〆となります。
いろいろと書きましたが、書ききれていないこともまだまだ沢山あります。
改めて記してみると、ご覧いただいている皆様への説明のつもりでしたが、自分でも建築設計の仕事の幅の広さを再認識したところであります。
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