2019年の雑記、愛知県名古屋市/TOGODESIGN建築設計事務所

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【2019年雑記】


「規格住宅のいろいろな特徴その6」 2019/12/28

住宅設計

令和元年ももうすぐ終わり、名古屋の街は年末ムードでいっぱいです。
今年の夏の終わりに発表した規格住宅のTOGODESIGN CABINですが、有難いことにまだ発表して間もないにも関わらず、来年には愛知県内で1棟目が着工します。
設計事務所の特徴を生かして、一棟一棟丁寧に完成させていきたいと思います。
規格住宅であっても建築家と造る家であることには変わりありません。

(7)今回は寝室について。
住宅の中でも寝室と浴室は最もプライベートなエリアとして設計・デザインをしています。
寝る前と寝起きに行う行動の場を寝室の近くにまとめて配置していますが、これを一言で表現すると寝室がある2階がホテルの一室のようになっている感じです。
洗面所や浴室が隣接し、書斎コーナーやウォークインクローゼットもあります。

また、小さな住宅なので便所を1階と2階に設ける訳にはいかないですが、2階から降りてすぐの場所に設けてあるので距離的なストレスは無いと思います。
したがって、ホテルに宿泊しているような使い勝手をイメージしていただければ、この規格住宅の寝室の特徴が解りやすいと思います。

そんなホテルライクな寝室ですが、空間構成がちょっと贅沢なので、例えるなら高級リゾートホテルでしょうか。
毎日を楽しく、24時間の全てを楽しく。そんな事を目標に細部までデザインしています。

規格住宅




「規格住宅のいろいろな特徴その5」 2019/12/13

家の設計

12月に入りました。ぼーっとしているとすぐに新年がやってきます。
規格住宅の特徴の話もその5まで来ました。一体どこまで続くのか・・・・。

(6)今回のお話しは座敷について。
小さな家なので、多用途に使える座敷が少しでもあるととても便利です。土間は土間で多用途でありますが、やはり座敷は座敷なりの万能性があるので設けました。
この規格住宅の座敷はカーペットになっており、これがどのように使えるのかと言いますと、

<1:床に座って過ごす>
まあ、これはそのままですね。テレビを観たり、本を読んだり、ゴロゴロしたり、座卓を置いて飲み食いしたりできます。

<2:各スペースを繋ぐ通路になっている>
これは、昔の日本家屋で和室を通って隣の和室に移動するのと同じ感じです。用途を兼ねればスペースの効率化になるのでこのようにしました。

<3:作業場として使う>
床に大きく広げて行うような作業ができます。また、荷物などをちょっと置いておきたい時などにも使えます。

<4:お客さんに泊まってもらう場合の部屋として使う>
個室にはならないですが、一応は寝れるスペースであります。ソファーに寝るよりはマシというレベルかもしれませんが。

<5:土間側で過ごす際のベンチとして使う>
靴を履く際や、靴のお手入れの際、ちょっと腰掛けたい時などにベンチの様に使えます。

と、まあ大体こんなところです。
回りくどい話になりましたが、簡単に言うと和室のように使えるということです。最初からそう言えという話ですね・・・・。
あ、ちなみに座敷の床のカーペットはウールなどの質の高い物もご用意しています。小さな贅沢を味わえます。

今日の名古屋は一気にイチョウが落葉して綺麗でした。
ではでは、建築家が考える規格住宅のお話しはまだまだ続きます。

規格住宅




「規格住宅のいろいろな特徴その4」 2019/11/19

規格住宅

今回も規格住宅の特徴の続きを書きたいと思います。

(5)今回は広がり感について。
お世辞にも室内が広いとは言えない住宅ですが、室内は広いばかりが良いというものでもありません。実際に誰しもが体感した事があると思いますが囲まれ感や包まれ感がある空間にいると落ち着くものです。
この企画住宅には勿論その囲まれ感や包まれ感があります。しかし、人の心は欲深いもので広がり感も欲しいと思ってしまいます。贅沢な話ですよね。

では叶えましょうという事で、広がり感も得られるようにデザインしました。大きな吹き抜けではありませんが、一部に吹き抜けを設ける事によって縦方向に空間が広がると同時に、縦方向に見通せない部分ができるので広がり感が得られるようになっています。
更には、吹き抜け部分の窓を横方向にも縦方向にも大きく取り、外部への広がり感と繋がり感を創り出しています。

これらの効果によって、小さいながらも窮屈感が無く、程よい包まれ感と広がり感が得られる贅沢な空間が出来上がりました。

車好きの方であればご存知かと思いますが、バンデン・プラの「プリンセス」というイギリス車がかつてありました。この車は小さなロールスロイスと呼ばれた車で、小さいながらもロールスロイスのような上質な車でした。

この企画住宅で目指したところはこれと同じような事で、小さい住宅ながらも大きな住宅に引けを取らない快適で上質な空間を持つというものです。
金額はお値打ちに抑えていますが、安さを目的とした住宅では無いのです。
これは、設計事務所が考える小さなロールスロイスのような住宅なのです。

今日の名古屋は雨、、、それではまた次回。

規格住宅




「規格住宅のいろいろな特徴その3」 2019/10/29

小さな住宅

早いもので10月ももう終わり。ではでは前回の続きです。

(4)今回はこの規格住宅の大きな特徴の一つである「ホビーウォール」と名付けた壁について。
これは誰もが満足できるようにする為の仕掛けです。画像の右側のエリアがそれに当たります。
小さな家である為なんでもかんでも盛り込む事はできませんが、住む人それぞれにとって必要性が高いものを「1つ」メインとなる空間に造ろうと考えてデザインしました。
家というものは「あったら便利」というようなそれ程必要ではないものによってどんどん大きくなってしまいます。

ここではその考え方に沿って、ここに住まう人の必要性(趣味)にあわせて自由に使えるスペースを設けました。
ただスペースを造っただけか・・・・と思われるかもしれませんが、自由に使えるスペースを確保する事は意外と贅沢な事なのです。

画像の仕様はオプションの家具になっていますが、床から天井までの本棚にしたり、コレクションの棚にしたり、薪ストーブを置いたり、普通に好きな家具を置いて楽しむのも良いと思います。
キッチンから連続させてキッチンカウンターを造れば料理教室だってできてしまいます。
兎に角ここはどのような形にもできるので、住む人の趣味に合わせて設えればこの部屋が自分だけの特別な空間になります。
画像では部屋の中心にダイニングテーブルを置いてありますが、ここも趣味に合わせていろいろコーディネートできるでしょう。

住宅は家族の為のものである場合が多く、趣味に特化した空間であることは稀です。
1人や2人で住むのに特化してるからこそ、またはセカンドライフの為や週末を過ごす為の空間として使うからこそできる事であります。

このような提案ができるのも設計事務所が考える規格住宅ならではの特徴で、通常の設計と同様に生活を深く考えて設計しています。
またまた長くなってしまいましたが、名古屋も朝晩は冷えるようになってきました。それではまた次回へとつづきます。

規格住宅




「規格住宅のいろいろな特徴その2」 2019/10/16

小屋

ちょっと時間が開いてしまいましたが前回の続きいきます。

(3)洗濯物を室内に干したい時ってありますよね。この住宅ではそのあたりも最初から頭に置きながら設計を進めていきました。
部屋干しをする場合には空気が自然に流れる場所じゃないとなかなか乾きません。生活の邪魔にならない部屋の角などに干す場合は、その場の状況にもよりますが空気が滞留する事が多いと思うので洗濯物を干す環境としては相応しくないでしょう。

そんなこんないろいろ考えて、この住宅では吹き抜け部分の上部に干す事ができるようにしました。空気は温度差により下から上へと流れているので吹き抜け部分であれば空気が動きやすいのです。(ちなみに寒い時期の窓付近は冷たい空気が上から下へ流れます)
でも、そんな上にどうやって干すの?とお思いでしょうが大丈夫です。2階から普通にポールに掛けれるようになっています。窓を開ければ更に風通しも良くなります。そしてこの場所ならば生活の邪魔にもなりません。
ちょっと気になるのは吹き抜けの上にぶら下がっているというビジュアルでしょうか。
でもまあそれもヨーロッパの細い路地の家の2階にヒラヒラしているあの洗濯物のような感じで面白いかもしれません。

つづく・・・・

規格住宅




「規格住宅のいろいろな特徴その1」 2019/09/27

小さな家

この規格住宅は長い期間いろいろな事を考えて、いろいろな配慮を盛り込んであります。
全ては書ききれないですが、今日はそれを頭に浮かんだ順に書いていこうと思います。
1人〜2人が住みやすい小さな住宅なので、その辺りに関係する事を中心に・・・・・では。

(1)この住宅では、小さく限られた面積によって発生するマイナス要素を無くし、如何にしてプラス要素に変えていくかが一つのテーマになりました。
例えば、部屋が小さいからと言ってダイニングに座っている時にすぐ目の前にトイレがあったり、玄関扉が視界に入ったりすると落ち着きません。
お客さんを招いた時などに、ダイニングを囲んで談笑するすぐ横のトイレに入るのはお客さんも抵抗があると思います。従って、寛いで過ごす場所からはこれらが気にならないように距離をとって配置してあります。
同時に、水平方向・垂直方向共に適度な死角を作り、これらを隠しつつ広がり感を感じるように計画してあります。
人は全てを見渡せない方が見えないその先を想像し、逆に広がりを感じる場合もあるのです。

(2)1階の床の大部分は標準仕様が土間になりますが(フローリングも可)買物から帰って来た時などに靴を脱がなくて良いのでキッチンやその他の場所へ直行して荷物を置く事ができます。同様に帰宅するなり慌ててトイレに駆け込む事も自然にできます。
逆に、室内から外に出る場合も靴はそのままで移動できるので、外部まで室内感覚で使える事になります。
他のメリットとしてはフローリングのように埃が目立たない為、床の掃除回数は減る事になると思います。これは人によるとは思いますが週に1回の掃除でも大丈夫かもしれません。
それから、「土間は寒く無い?」と、質問を受けることが多々ありますが、これについては断熱がしっかりしてあるので問題ありません。現在土間仕様の家に住まわれているお客さんからもフローリングのエリアとなんら感覚は変わらないとのお話も聞いているので大丈夫でしょう。

と、たった二つの事を書いただけで結構な長文になってしまったので今日は一旦ここまでにして後日続きを書こうと思います。
いやいや、文章にすると流石に長くなってしまいますね。

規格住宅




「設計事務所が規格住宅をやる意味」 2019/09/23

建築設計事務所

先日やっと規格住宅の価格を発表する事ができました。
お陰様で多方面からの反響もあり、やはり建物価格を最初に提示できる事はリアリティがあるのだと実感しています。

通常の設計では「お施主さん」「工務店さん」「TOGODESIGN」の3者が関わり、「お施主さんのご要望」>「設計」>「見積もり」>「予算に合わせる」>「建物工事」という流れで進みます。
従って、予算に合わせて設計して行き結果的には予算に合う事になるとは言えども一番最初に金額の確定はできないのが実状です。
見積もりは設計図が無ければ出来ないのでこのようになる訳です。

しかし、提案型の規格住宅であれば「工務店さん」「TOGODESIGN」の2者で設計から見積もりまでを行えるので、お施主さんに対して住宅と価格の提示を同時にできるという訳です。
事前にカナリの労力を必要としますがそこは仕方ない所です。
こうなると、建売住宅と比べても実物があるかないかという違いだけで、建売住宅と同じくらいに全体像が解りやすいものになったと思います。

それからもう一つのポイントは、通常の設計と同様のプロセスで検討を重ね、今までの経験を生かしたトータルバランスに優れたクオリティの高い住宅を提案できる事です。
したがって、内容を気に入って頂ければ絶対に価値があるものだと自信をもってお薦めできます。
設計事務所の規格住宅は、このような設計事務所の住宅をより解りやすく世の中に提案できる事、ここに大きな意味があると思っています。

ご興味をお持ちいただけましたら規格住宅特設ページもご覧ください。
愛知県や名古屋市の方であれば遠くは無いので、雑談がてら事務所に遊びにお越しくださるのも嬉しく思います。
もちろん岐阜県や三重県の方でも!

規格住宅




「TOGODESIGNの規格住宅」 2019/08/21

住宅設計

まだまだ名古屋も暑い日は続いていますが、今は1年の中で一番好きな「夏の終わり」を堪能しています。

この小さな住宅はかれこれ1年位の期間をかけて、じっくり設計を進めてきた規格住宅です。
規格住宅なので今現在具体的なお施主さんがいるというものではなく、建築家として20数年に渡り住宅を設計するなかで考えた沢山の事を整理し反映させた提案型の住宅です。
したがって奇を衒ったものではなく、地味ですが細部まで真面目に考えてある住宅となっています。
設計事務所の通常の業務の中では出来なかった建物の価格を設定する事も可能になりました。

次に、ここが一番のポイントとなるのですが、この住宅は1人または2人が住むのに適する小さなサイズになっています。
つまり1人〜2人用の住宅なのです。3人以上で住む場合の事も考えてありますがそれはまたどこかで書く事にします。
建物が小さいと、建築費を低価格に抑えられる、建てる敷地が小さくても良い、掃除やメンテナンスの負担が少ない、光熱費を抑えられるなど様々なメリットがあります。

個別に建築家が設計をしたものを除けば、戸建ての住宅で1人〜2人用と割り切ったものはほぼ皆無に等しく、1人または2人で戸建ての住宅に住もうとすると持て余すようなサイズのものしか無いのが現状です。
子供が成人して広い家を持て余しているご夫婦や、シングルライフを満喫している方、シンプルに暮らしたい方などに向けてデザインしてあります。
住宅としてはもちろんですが、別荘として使っていただくにも適しており使い方は様々です。

建物は1人〜2人用の専用設計にした事により、無駄が無くクオリティーがギュッと凝縮した住まいになりました。
人それぞれ生活の仕方は様々ですが、使い方の自由度が高い設計になっているので多くの方にフィットすると思います。
このような小さな住まいを低価格で提供したいと考えて始めた規格住宅の計画ですが、もうすぐ価格も決まりそうな段階まできました。
まだ価格が決まっていない正式発表前ですが、興味をお持ちいただけましたらお気軽にお問い合わせください。

規格住宅




「撮影」 2019/06/24

撮影

春先に完成したフィガーアハトハウスの撮影にお邪魔してきました。
玄関を開けて部屋に入ると改装工事が終わった直後とはかなり違った空気感で、もう何年もここに住まわれているかのように家具などがしっくり馴染んでいました。
お子さんが走り回る中で撮影を行っていたので、動画にも写真にもここに住まう人の賑わいがごく自然に表現できました。
最近の撮影はなんだかこんな感じが多いような気がします。
結局、我々の仕事は人の為の空間を造る事なので、人々が楽しく過ごしていると良い空間が出来たと感じることができます。

この住宅は中古のマンションのリノベーションですが、久々に訪れて部屋に入ると設計をした当人ですら普通のマンションの住戸とは異なる別世界が広がっていることにちょっと驚きます。
同じマンションの人が見たらもっと驚くのでしょうね。


「続・前川國男邸を見学した」 2019/04/30

前川國男邸

あと1時間少々で平成が終わります。
そんな時間にこの雑記を書いている訳ですが、時代の移り変わりを目の当たりに感じていると昭和のこの名建築も随分昔の建物のように思えてきます。
今日はインテリアの印象について書いてみようと思います。

まず、昭和初期の住宅であるにも関わらず今の時代でも全く古さを感じない事はほとんどの人にとって同様であると思われる。
一言でそのように言ってしまうのは簡単だが、これはとてつもなく凄い事であると思う。
天井の高さや平面的な部屋の寸法、南面の大きな窓のサイズなど何度も何度も検討を重ねたであろう事が伺える。
さらに細かい部分のディティールや使い勝手なども相当考えられていた。動く壁と表現した方がしっくりきそうな大きな建具は、空間を仕切る事も繋げる事もできる仕掛けであった。
一見すると雨戸の存在が無いようであるが、実は90度回転して納まっているのにはびっくりした。その他の戸袋もその存在を感じられないようにデザインされていた。

間の取り方というか距離間は特に勉強になった。例えば食卓とソファーの距離感や、部屋に入る開口部と階段の距離感、階段と食卓やソファーの距離感などである。
これは場所と場所の関係の作り方になるのだが実際の空間を体感しないとなかなかリアルには感じ取ることができないものだ。
常に住宅を設計する際には家具の配置まで綿密に考えているが、このような住宅を見学すると新しい発見があって嬉しい。

そして、南面と北面にある窓によってもたらされる外部との関係もここに来ないと味わえないものであるが、開口部が大きい割には開放感は少なく程よく囲まれている印象だった。
囲まれてると言っても、閉鎖的という意味ではなく程よく外部の木々や景色を感じられインテリアに外部が入り込み過ぎない心地よさがあった。
何事もやり過ぎるのは簡単であるが、程よいところで止めておくのは難しい。
今回の見学では改めてそんなところも思い出させてもらった。

建築家が設計した住宅はなかなか見学できる機会に恵まれないが、それぞれの建築家の考え方を体感できる事は貴重なので今後も機会があれば出来るだけ沢山見てみたいと思う。


「前川國男邸を見学した」 2019/03/30

名建築

昨年の話になりますが、ずっと見学をしたいと思っていた前川國男邸に念願叶って行くことができました。
住宅好きとしては一度は必ず体感しておきたい建築界の巨匠の自邸です。

真夏の猛暑のある日の夕方、と言ってもまだ太陽は低い位置でジリジリと熱を身体に浴びせてくる時間帯に、前川國男邸がある「江戸東京たてもの園」に到着した。
入園して一目散に目的の住宅を目指して歩くと、スケール感を無視すればコンパクトにまとまって見えるが実際には結構な大柄と言える住宅が目の前に現れた。
目の前に立つと迫力を感じる、そして力強い。でありながら繊細なディティールとバランスをもっているそれに素直に感動する。
南側には、写真でよく見かけるこの建物の大きな特徴となる格子が付いた開口部があり、そこから裏へ回ると北側に玄関があった。
玄関前は、真っ直ぐに1枚の大谷石の壁を立ててシンプルに室内と庭と玄関アプローチの関係を分けている。

間取りというか平面プランというか部屋の関係を簡単に説明すると、3つのブロックが東西方向に並んでいると表現すれば良いだろうか。
真ん中のブロックは例の大きな格子の窓がある天井が高く広い一室で、ここが居間と食堂になり上部には片持ち梁の床でスペースを設けた書斎がある。
この部屋を中心に東西のブロックにそれぞれ繋がり、東のブロックには寝室と女中部屋があり、西のブロックにも寝室と台所・浴室などの水回りがある。

実にシンプルな平面構成であるが、どの部屋も外部との関係を密接に持っており庭を近くに感じることができる。
また、この日は名古屋にも匹敵する猛暑日であったが風通しもよくエアコンなしで十分に心地よい室内環境を作り出している事には驚いた。
そして、なんといってもこの住宅の真ん中のブロックの居間はすこぶる居心地が良かった。
大きな格子窓から溢れる光や、そよそよと南北に吹き抜ける風と高い天井がもたらす空間ボリュームの中に埋もれて過ごす感覚がなんとも言えず心地良いのである。

写真や平面図を見ただけでは解らない、実際に体感しなければ解らないものがそこにはあった。
つまり、住宅設計で大事な事は平面プランだけではなく、光や風やボリュームの関係性やその他も含めた全てのバランスであることを強く感じた。
形として現れて来ない部分が特に大事なのだと。
本質を理解せずに形だけを真似ても、結局は似て非なるものにしかならないという事なのだ。

巨匠と言える建築家が設計した住宅を体感できる事はとても勉強になると同時に、建築家としてまだまだ考えなければいけない事が沢山あることにも気づかされた。
いやいや、住宅設計はやはり奥が深い。
今回の江戸東京たてもの園は前川國男邸が目的だったので他の建物はゆっくり見ていないが、どの建物も素晴らしく是非ともまたゆっくり見学したいと思った。それほどこの施設は建築好きにはたまらない施設であると思う。


「マンションリノベーション完成」 2019/03/14

マンションリノベーション

先月の末にマンションのリノベーションが完了しました。
一般的な広さのマンションとしてはあまり見かけない8の字に回遊できるプランとなっているので、名前を8の字の家にしようかと考えつつ、海外生活の経験もあるお施主様との雑談の中でドイツ語にするとどうなるのかと聞いたところ「Figur acht Haus」となるそうなのでそのように呼ぶ事にしました。フィガーアハトハウスと発音するそうです。

写真の様にマンションでありながらしっかりとした裏動線がある事が大きな特徴となっている住宅です。
この回遊できる裏動線ではキッチンスペースから洗面室や浴室、家族全員分のウォークインクローゼット、書斎までが繋がっています。
そして、トイレは表からも裏からも入れるようになっていたりします。
仕上げについては、キッチンの壁タイルやチークの扉、大理石カウンター、お施主様ご自身で作業をされたペンキ塗りの天井や淡いグレーの壁紙などそれぞれの色が良いバランスでまとまったと思います。

名古屋でも相変わらず新築のマンションがあちらこちらで建設されているのを見かけますが、中古物件のマンションリノベーションという選択肢も魅力的であることを再確認しました。
マンション住まいを希望され、自分達の生活に合う住宅の間取りを手に入れたい場合には最適であると思います。


「マンションリノベーション大詰め」 2019/02/15

リノベーション

マンションのリノベーション工事が最終段階に入っています。
今回初めてヨーロッパのアパートのような雰囲気をもつ住宅をやりましたが、このようなヨーロッパテイストのインテリアも根強い人気があるようです。
そして、床や壁の色使いによって様々な雰囲気を出せるので面白いと感じました。
写真に写っている範囲でも様々な素材と色を使っています。例えば床はダークグレーのクッションフロア、壁は淡いグレーのビニールクロスと一部分はキッチンの扉と合わせたチーク突板の壁であったり、キッチン前はイエローブラウンのタイル貼りです。さらに建具は濃紺といった具合に結構多くの種類の素材と色を使ってまとめています。
もうすぐ完成するので、これに家具が入って上手くまとまるかどうか楽しみです。


「セメントタイル」 2019/02/06

リフォーム

改装工事中のマンションの玄関のタイル。
ちょっと珍しいセメントのタイルです。色もカラフルで楽しい玄関になりました。
マンションの玄関にしてはちょっと広めですが、玄関というよりはスペースとスペースを繋ぐ土間と言った方が良いかもしれません。
六角形のタイルは一般的なタイルの床の印象とはちょっと違う感じが良いですね。


「赤い天井」 2019/01/23

リハウス

本日はマンションのリノベーション現場に行ってきました。
このペンキ仕上げのキッチンの天井は、お施主さんご自身でRC打ち放しの躯体にペンキを塗る作業をされました。
キッチン前のタイル壁と、この後設置されるチークのキッチン扉に合わせて色を選ばれています。このような遊び心ある色を使うと空間が楽しくなりますね。
空間に派手な色を使うと後々飽きてしまうのではないかと心配される事も多いですが、意外と飽きることは無いと思います。
過去のケースを振り返ると、逆に自由設計の家ならではの特徴として愛着をもって生活をされているように感じます。
これから家を建てようとしている方々には是非とも、ファッションを楽しむような感覚で空間造りにも挑戦してみる事をオススメしたいです。


「気がつけば新年」 2019/1/2

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

あれよあれよという間に年が明けてしまいました。
今年で平成も終わりますが、こちらもまたあれよあれよという間に終わってしまいそうです。
この間平成になったばかりのような気もしますが、思い返すと結構長かったですね。

ぼーっとしているとどんどん月日だけが流れて行くようなので、今年はぼーっとしないように一つ一つ頑張っていきたいと思います。


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