閑静な住宅街に建つ住まいです。ご主人は家族が寝静まってからの帰宅になる事もある為、帰宅してから寝るまでの行動の全てが寝室への影響を与えないように1階で完結する事を1番に望まれていました。その行動は家事に属する部分も多いので機能的な部分の使い勝手や動線から検討を始め、そこにリビングやダイニングなどのスペースをどう繋げるかという順序で設計を進めて行きました。
その結果の平面プランは、物干し場・洗濯室・クローゼットが繋がり、同じ種類の家事が一つのエリアで完結するようにまとめました。いわゆる家事動線の良い間取りになっています。また、家事の負担を減らす為に室内の物干し場は、そのままクローゼットの機能も兼ねるようにしました。玄関には、ゆったりと靴磨きを楽しめるように飲み物などを置く小さな台も備え付けています。帰宅して手を洗い、洗濯物を投げ入れクローゼットに服を掛ける。明るく広いスペースで靴を磨き、ゆっくりお風呂に浸かる。そんな帰宅してからの慌ただしい時間を逆にゆったりと過ごせるように考えながらデザインをしました。
写真・文:TAKANORI TOGO
キッチンとダイニングとワークスペース。キッチン前の壁はタイル貼り。
既製品と造作家具を組み合わせたハイブリッドキッチン。タイルは聖和セラミックス。
二人が並んで使える広い洗面台。鏡の裏は収納となる。
洗面室から脱衣所・浴室と連続する。脱衣所と浴室はタイル貼り。
タイルの色はアアルトのテーブルの天板の色に合わせている。
専用住宅:木造2階建て
敷地面積:218.71㎡(66.15坪)
延床面積:108㎡(32.67坪)
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