Figur Acht Haus/愛知県瀬戸市（2019）マンションリノベーション

中古のマンションをフルリノベーションした住宅です。一旦スケルトン状態まで内装を解体しての全面改装です。お施主さんは海外での生活経験があり、インテリアにもこだわりを持った方。海外のインテリアの雰囲気や使いやすい裏動線、住戸内の回遊性などのご要望があった。マンションの改装ではキッチンやトイレやユニットバスなど給排水に関わる設備を移動することが困難な場合が多いが、緻密なパズルのピースを動かすように少しずつ裏動線や回遊する為のスペースを造っていった。住戸という枠が決まっているので、正にパズルを組み替えるようなプロセスでデザインしていく事になった。また、床面積を無駄にしないようにする為、廊下を造らないように部屋と部屋を連続させ、部屋でありながら通路でもあるという考え方で平面（間取り）を構成した。

写真・文：TAKANORI TOGO

8の字に回遊できる平面プランを目指したが、結果的には8の字どころかもっと沢山のパターンで自由に回遊できる住宅になった。マンションにおいても戸建ての住宅に負けない自由な間取りが可能で、住み手に合った住宅を造る事ができる。マンションのリノベーションもまだまだ沢山の可能性があることを今回再認識した。

上の改装後の写真とほぼ同じ位置から撮った改装前の状態。玄関を開けると真っ直ぐに廊下が伸びており、その両側に幾つかの個室がある。そして、廊下を抜けるとリビング・ダイニングがある。一般的によく見かけるマンションの間取りである。

リビングの建具。

キッチンの扉はチーク。壁はタイル張り。

壁は薄いグレー、床はカーペット。

（上）洗面所のガラスモザイクタイル。（下）玄関のカラフルなセメントタイル。

専用住宅：マンション
延床面積：92.68㎡（28.03坪）

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